第4章豊かな人生へ Vol.2(座談会 2023年7月)
想い描く理想の未来像
中西:「豊かな人生」と一言で言っても想い描くビジョンは人それぞれだと思いますが、皆さんがイメージする豊かな未来像はどんなものですか?
F:豊かさというと真っ先にお金のことが浮かびがちですが、やはり何事も健康あってのこと。老後もイキイキと生活できるよう、健康には気を配っています。また、やりがいという意味でも、ペースダウンしながらも仕事は続けていきたいですね。
G:私も健康が第一だと思います。身体的な意味でももちろんですが、メンタル的にも元気でいたいですよね。私のイメージでは、60代は黄金時代と言いますか、例えば旅行なども元気いっぱいに行っている。ところが70代になると、ガクッと老け込まれる方と、逆にこれまでよりもはつらつとしてますますお元気になられる方に二極化している印象があります。60代をどう過ごすかがその後に大きく影響するのかもしれませんね。自信はありませんが、私も後者になりたいなと思います。
H:私の事務所には80歳以上の大御所先生が複数名いらっしゃるのですが、すでにお金には充分な余裕があり、お仕事はお好きなようにやっていらっしゃる感じです。趣味も豊富で、はたから見ても充実しているなぁと感じます。私は現状、目の前のことに精いっぱいで私生活が充実できていないので、先輩弁護士を見習いながら趣味なども広げていけたらなと思っています。
I:仕事をしながら趣味もやるから楽しいというところはありますよね。趣味だけやっていてもすぐ飽きてしまいそうです。
お金のために働かざるを得ない、というのではなく、お金にも気持ちにも余裕があったうえで、仕事と趣味をバランスよく楽しんでいける、そんな老後が理想的ですね。
中西:金銭面に関しては、どの程度あれば充分と言えそうでしょうか。
H:生活に困らないだけのお金はもちろん欲しいですが、「豊かな人生」となるとそれに加えて趣味なども充実できるだけの余裕は欲しいですよね。弁護士は生涯現役の方も多くいらっしゃいますが、75歳くらいで悠々リタイアもあるかなと思います。となるとますます、理想を実現するためには今から備えておかないといけませんね。
G:ご家族がいるのか、単身か、持ち家の有無など、ライフスタイルの違いによっても必要な金額は変わってきますよね。
F:最近は一般企業の在り方も働き方もさまざまなので一概には言えないとは思いますが、私たちと同世代に限って言えばやはり退職金などがもらえるケースが多い気がします。弁護士には基本的に退職金がありませんから、そこの違いは大きいですよね。また、個人の弁護士事務所の場合、社会保険もないですよね。つまり老後の資金は自力で確保しておかなければならないので、なかなかに厳しいなと感じています。弁護士は若いころから将来を見据えて対策しておく必要のある業種なのだと痛感しますね。
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