第1章 いよいよ弁護士に 先輩弁護士に保険についてお聞きしました!
(オンライン取材 2021年8月)

インタビュアー:弁護士 宮口(みやぐち) 麻衣(まい) 二弁 60期

弁護士という新たなライフステージに立った皆さん。これからは保険について考えることも大切です。しかし、何から手を付ければいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

First Stageでは、3名の先生方から保険にまつわるお話を伺いました。保険を考えるきっかけ、実際に役立った体験、保険に対する考え方、保険選びのポイントなど、これから保険を考える方にとって非常に有益な情報ばかり。ぜひ先輩弁護士の生の声を、保険を検討する参考にしてください。

また、次章Second Stage以降では、各ライフステージの先生方にお集まりいただき、その時々のリアルな悩みや体験を座談会形式でお話しいただいています。弁護士生活をスタートしたばかりの方にとってはまだ少し先の話ではありますが、ぜひこちらも、将来の参考にしてみてください。

01 70期 男性弁護士(既婚者)

弁護士に必須のリスク対策

弁護士賠償責任保険には、事務所に入ったときにボスに言われて事務所単位で加入しています。当初はただ漠然と言われるままに入っただけでしたが、その後、弁護過誤で損害賠償請求を受けた人の話を聞き、これは本当に入っておかないと恐ろしいなと、必要性を認識しました。私のように事務所の指示で入る方も多いでしょうが、逆に言うと、即独などで事務所で教えてもらう機会がない場合、その必要性を知らないままで過ごしてしまうこともあるのではないかと思います。見聞きするヒヤリハットを他人事と思わず、ぜひ、弁護士賠償責任保険には加入されることをお勧めします。

ライフステージの変化が
保険の検討タイミング

私は、結婚を機に保険を意識し始め、現在は生命保険や休業補償保険、がん保険などに加入しています。妻が以前保険関係の仕事をしていたこともあり、保険の種類や内容などは妻と相談しながら決めました。子どもが生まれた今、私の収入が途絶えたときのことを考えると、保険での備えは私自身にとっても、妻にとっても、大きな安心材料になっています。今後も子どもが増えるなど、ライフステージに変化があったときには、随時保険を見直していこうと考えています。

リアルな体験から保険を考える

これまで付き合い程度にやっていたゴルフですが、仕事関係でのコンペなども増えてきたため、少し本格的にやってみようと考えていました。そんな折に参加したゴルフコンペで、参加者が放ったショットが不運にも別の人に当たって怪我をさせてしまいました。間近でこのような体験をしたことでリスクを感じ、最近ゴルファー保険にも加入。安心してプレイできるようになりました。

02 68期 男性弁護士(既婚者)

保険で資産形成、という発想

保険というと、使う機会がなければ損をするというイメージの方もいると思いますが、私は資産形成の側面もあると考えています。
例えば私が加入している年金保険のうちの一つは、外貨建てのものです。保険料は欲張らず、今の稼ぎの中で無理なく払える額を定期預金に回す感覚で設定しています。外貨で保険料を支払うと、為替の変動で日本円に換算した時の実際の支払額が変動してしまうため、保険料は日本円で支払い、ドルで運用してもらう方法を取っています。受け取るときに為替の変動を見て、有利な時に受け取れるのもメリットの一つです。
また、受け取り方法も一括で受け取るか年金として受け取るか、選ぶことができます。例えば70になったときに収入が落ちていなければ、一括で受け取って別の投資に回す。引退したり収入が落ちたりしていれば年金として受け取る。など、状況に応じてフレキシブルに対応できるのは、将来の状況が予見しにくい弁護士にとって、とても安心できる仕組みだと私は考えています。

若いうちから将来への備えを

最低給与が保証されている若手のイソ弁にとって、将来のリスクというのはなかなか想像しにくいと思います。ですが弁護士は、先行きはパートナーや独立が想定されている業界。将来的には独力で食い扶持を稼がなければならないという点において、一般の会社員よりも、自分で備えておく必要性の高い仕事だと思います。
また、年金などの積立型保険は、若いうちから入っておくことでリターンが大きくなります。いきなり保険を考えるのはなかなか難しいと思いますので、保険会社に相談するなどして、早い段階で一度、保険を含めた将来設計を考えると良いと思います。

03 48期 女性弁護士(既婚者)

老後を考えた保険運用

弁護士は自営業ですから、働けなくなってからの保険料の支払いや生活費についても考えなくてはなりません。そこで私は、メインとなる医療保険などについては、65歳払い切りタイプのものを選んでいます。引退後に保険料が支払えなくなる心配なしに保障が受けられるのは大きなメリットだと思います。また、外資系を含むいくつかの年金保険にも加入しています。これは保険というより貯蓄運用という感覚で、まとまったお金のある時に払い切りで加入しました。

身近な体験から
がん保険の有用性を実感

がん保険には夫婦ともに加入していますが、実は数年前に夫ががんを患いました。20日ほど入院し、手術を受け、その後も通院を続ける中で、お金の心配をせずに安心して治療を受けることができたのはとても助かりました。現在は医療技術も向上していて、がんでも長生きするケースが増えています。がんの治療は長引くことも多いので、そういった意味でもがんに特化した保険に入っている安心感は、とても大きいです。

健康維持に役立つ面白い保険も

私は昨年、健康年齢で更新時の保険料が変わるという面白い保険に入りました。健康年齢がダイレクトに保険料に影響するのですから、頑張って健康を維持しないわけにはいきません(笑)。万が一のための備えが保険ですが、その万が一を予防するという、新しい発想の保険だと思います。専用のアプリで食生活や歩数などを管理することもできます。年齢が上がると健康診断などの結果も少しずつ悪くなってきて焦りも出てきますが、このような保険を利用することによって、健康的な生活を手にするというのも、一つのアイディアだと思います。

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座談会「いよいよ弁護士に」 インタビュー
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