第2章結婚、そして子どもたち Vol.2
(リモート座談会2022年5月)

司会 宮口 麻衣 二弁 60期 参加者 A(男性弁護士 二弁 61期) B(女性弁護士 東弁 62期) C(女性弁護士 二弁 65期)

収入と保険料のバランスを考える

宮口:結婚・出産は保険を考えるタイミングでもあると思いますが、皆さんはどうでしたか?

B:1人目の出産のあと体力が落ちた自覚があり、年齢的にも必要性を感じて医療保険に入りました。特に先進医療に関しては、高額な医療費が貯蓄ではカバーできないと考え重視しました。夫の医療保険と生命保険、マンションの団信にも入っています。

A:私は前々から結婚したら生命保険に入ろうと思っていて、日弁連の生命保険に加入しました。他にも二弁の生命保険、独立のタイミングで小規模企業共済にも加入しています。現状家計は妻に頼っていないので、妻の保険は一切かけていません。

C:奥様の収入は考えないとしても、医療費などの支出が増え、家事の負担で先生の収入が減るなど、家計に影響があると思うのですが、そのあたりはどうお考えですか?

A:もしそうなったときは、家事も育児も自分でこなせるつもりでいます。根拠はありませんが(笑)。私は保険というのは確率の問題だと思っていて、妻が倒れる確率、高額の医療費がかかる確率、私が家事育児をこなせない確率、収入が減る確率などを掛け合わせると、確率はかなり低いと感じていて、今のところは対策不要かなと思っています。

C:なるほど。確かに確率としては低いかもしれませんね。私は保険PTの経験も活かし、本当にいいなと思った保険に加入しています。傷害保険、生命保険、所得補償保険などに入っていますが、欲張らず無理なく払える保険料に抑えることを心がけています。

宮口:無理ない範囲でとのことですが、弁護士は収入が不安定なので適正な掛金設定が難しいと思うのですが、そのあたりはいかがでしょう。

B:私はまず「必要か否か」というのを優先してしまうので、保険料はあとから考える感じですね。どうしても必要なら必要経費としてやむを得ないという感覚でしょうか。

C:私は貯蓄が好きで、収入の三分の一は貯蓄に回したいと思っています。残った分から食費等の固定費を引き、さらに収入が半額になってしまったことを想定して、それでもこれくらいは出して大丈夫と思える金額。それを保険料の目安として設定しています。

A:我が家は保険の内容や金額も基本的に私が決めています。私はC先生と違って予算組みができないので、年払いの保険料の請求がドカンと来るたびにドキッとします(笑)。

宮口:現在、見直しや加入を検討している保険などはありますか?

B:私は2人目出産後に疲労がたまり、1週間ほど入院しました。他にも子どもの病気で仕事に行けなかった時期もあり、ここ数年、保険が役立ったという経験が重なっています。保険のありがたさを実感したことで、改めてきちんと内容を見直して、場合によっては追加も検討したいなと思っています。

A:我が家は子供が多いので、生命保険の受取額をもっと増やしたいと思っています。独立しているので所得補償保険も気になりますが、保険料が高いので病気にならないように頑張るしかないのかな、と思っています。

C:所得補償保険は若いうちほど割安ですし、2割程度の無事故返戻金もあるので、イメージより安いと思います。欲しい金額全てを賄おうと思うと高額になってしまいますが、必要最小限の金額を設定すれば、とても手軽な保険だと思います。ちなみに私は月10万円の補償で年間の保険料は1万4千円。さらにここから返戻金が戻ってきます。いざという時の月10万円、あるとないとでは全然違うと思うのです。

A:確かに欲しい金額全てで考えてしまっていました。改めて調べてみようと思います。

子どものための保険

宮口:お子様の学資保険なんかはどうでしょうか。

A:私は性格的に貯蓄型の保険が苦手なので考えたことがないです。

B:家庭内でたびたび話題になりますが、昔より返戻率が悪くなっているイメージがあって、決めかねています。

C:私は今まさに検討中です。確かに返戻率は下がっていますが、それよりも万が一親に何かあったときの安心を買うというメリットに魅力を感じているので入りたいと思っています。A先生とは逆に、私は貯蓄型が性に合っているというのもあります。

A:貯蓄がお好きならば、預金を増やすのでもいいのではないかと私などは思ってしまうのですが、あえて保険で貯蓄するのはなぜですか?

C:うちは夫が貯めすぎを好まず使いたがるタイプなので、預金残高が増えすぎるのは危険なのです。そこで保険に形を変えてしまおうと(笑)。あとは先ほども言ったように、安心が付いてくるメリットが大きいですね。他に子どものための保険といえば、子どもが誰かにケガをさせるのではとの心配から、個人賠償責任保険も気になっています。

A:確かに子どもが何かしでかす可能性は大いにありますよね。

宮口:これから結婚や出産を迎える弁護士の方にアドバイスはありますか?

C:若いうちは自分に降りかかるリスクというのがあまり実感できないかもしれませんが、年齢を重ねるごとに保険に入るハードルは上がってしまいます。身体に異変を感じる前に、保険への加入は早めに検討することをお勧めします。

A:弁護士になりたての頃は、保険は他人事のように感じるかもしれません。ですが結婚したり子どもができた時には、家族への責任として生命保険は絶対必要だと思いますので、ぜひこのタイミングでは真剣に検討すべきと思います。

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座談会「結婚、そして子どもたち」
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