第2章結婚、そして子どもたち Vol.1
(座談会 2016年6月)

吉田 健詞郎(左) 東弁 66期/桜井 康統(中央・司会) 二弁  66期/宮本 理史(右) 東弁 67期

弁護士の結婚事情とは?

桜井:法律事務所は小規模経営が多く、何百人規模のようなところは少ないですよね。つまり、職場での出会いというのはなかなか難しいわけです。残念ながら私もまだ近々で結婚の予定はありません。先生方は、奥さまとはどのように出会われたのですか?

寺崎:私は友人の紹介で知り合いました。

佐野:恐らく一般的に弁護士の出会いというと、寺崎先生のようにご友人の紹介や、ざっくり言えば、飲み会等も多いのではないかと思います。私自身は、趣味で運動に週1回ぐらい通っていまして、妻とはそこで知り合いました。

桜井:なるほど。私は漠然と「弁護士になったら弁護士と結婚する可能性が高いのかな」などと考えていましたが、先生方の奥さまは弁護士ではないのですか?また、先生方のご友人、同期の先生等で、弁護士同士でご結婚されているという方はいらっしゃいますか。

寺崎:私の妻は一般の会社員です。周囲には弁護士同士で結婚している方もおられます。それほど珍しくないのではないでしょうか。ロースクール時代からお付き合いがあったなどというお話はよく耳にしますよね。

佐野:私の妻も会社員ですが、同期には同じクラス同士で結婚した方もいらっしゃいますし、実務修習地で仲良くなって、そのまま結婚したという友人もおります。

桜井:お二方は共働きですか?

佐野:私は妻と共働きですが、子どもが二人おりまして、今は二人目の子どもが生まれたばかりですので妻は産休中です。

寺崎:我が家も先日第一子が生まれまして、妻は会社の育休制度を使って育休中です。

桜井:夫婦ともに弁護士で働かれている場合は、女性弁護士もなかなか大企業のような手厚い育児休暇が受けられず、家事や育児で困ることもありそうですよね。

寺崎:家事の分担はまちまちで、男女で完全に折半しているような方もいれば、女性弁護士にかなり偏っているように見えるところもありますしね。

桜井:会社員をされている奥さんの場合も、いろいろ悩みがあるのではないですか?

寺崎:やはり、お互い働いている以上は、お互い不満が残らないようにやらなければいけないなと思っています。育休中の現在も、女性が休んでいるので楽なのかと思いきや、実際に出産してみると、どうも働いているときより大変らしく、むしろ家事については育休が始まったあとも私がやっているというイメージです。

佐野:弁護士同士に限らず会社員同士で結婚されている方でも奥さんの方に比重が重いケースが多いとは思いますが、時折、旦那さんが料理好きでほとんどやっていらっしゃるという方もいます。基本的には帰宅時間に影響されますよね。弁護士でも早く帰れる人もいれば、常に深夜という方もいらっしゃいますし。会社員でもそれは同様でしょう。ただ、テレビドラマのように家政婦さんを雇っているという話は、私はまだ今のところ聞いたことはないです。

桜井:結婚する際に悩んだことや決意したことなどがあると思うのですが、どのようなことがありますか?

佐野:家計を維持していく役目が独身時とはまるで違いますよね。もちろん共働きであったとしても同様です。ですから、きちんとしなければいけないという決意と焦りと、両方はあったと思います。

寺崎:結婚すると、プライベートというものの存在感が独身時代とまるで違いますよね。独身時代は、極端に言えば仕事に穴を開けなければ何をしていてもよかった。しかし、結婚したらそれなりの役割、例えば夫であるなり、父親であるなりというところを求められるわけです。そこが一番の葛藤だったかもしれませんね。

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座談会「結婚、そして子どもたち」
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