第4章豊かな人生へ(座談会 平成28年6月)

吉田 健詞郎(左) 東弁 66期/桜井 康統(中央・司会) 二弁  66期/宮本 理史(右) 東弁 67期

老後の「ゆとり」を
望むなら、年金基金を!

桜井:弁護士は老後のことを早い段階から考えておく必要があると思いますが、やはり頼りになるのは年金でしょうか。

秋山:もちろん年金が基本になりますが、それだけではゆとりのある老後は望めません。例えば私の場合、国民年金は2か月に8万6000円しか入りません。国家公務員をやっていた時期もありますので、共済年金が少し。こちらは2か月で1万5000円です。合わせても月に約5万。ありがたいですが、正直言ってスズメの涙。これだけで生活していくのはちょっと厳しいですよね。そこでぜひ入っておいたほうがいいのが年金基金です。

桜井:いつごろから年金基金を掛けていらっしゃるのですか?

秋山:私が弁護士になったのは平成元年ですが、当時はまだ年金基金制度はありませんでした。ですから、最初から年金基金に入れたわけではないのです。制度ができたのは確か平成3年です。私は制度ができた年から入り始めました。

桜井:ご持参いただいた資料を拝見しましたが、年金基金のほうでは2か月に36万も入ってきているのですね。

秋山:ちなみに妻も同じくらいの金額です。妻は青色専従ですから、妻の分もすべて私の収入から掛けています。これだけあれば安心して老後の生活を送ることができます。

桜井:先生方はかなりお若いときから年金基金に入られていたようですが、掛け金は厳しくなかったのですか?

秋山:これは人によってその年の稼ぎで違いますが、私は大体月に6万ちょっとまで掛けられました。年間72万掛けたとして、そのうち3分の1は本来税金で取られます。ところが、この国民年金基金を掛けた分は社会保険料控除が利きますから、72万払うと24万は税金の節約になって実質戻っているわけです。つまり、毎年48万使って72万円の貯蓄ができたと、そう思えばいいわけです。

小林:要するに、税金の申告をするときに控除額がかなり大きいのですね。だから、これを使わない手はないと思うのです。

秋山:会社員の場合は厚生年金などを引かれるのでそちらの方に頼れるし、国家公務員や地方公務員もそれなりに共済があります。しかし弁護士はそうではありません。ですから、早いうちから老後ということを考えなければいけない。年金基金ならば、節税できて、老後が潤う。こんないいことはないと思っています。我が家の老後はもう、これだけです。

桜井:年金基金どころか、年金すらも掛けていない人もいますよね。自分で貯蓄しておくという考えの方もあると思うのですが、そのあたりはどうですか?

小林:年金制度を信用できないということですね。しかし、やはりそこは、最低限のセーフガードとして年金だけは掛けておいて、その上で、自分の許容範囲で年金基金をやっておくべきだと思います。実は今、私の元クライアントは年金がないのです。奥さんが認知症で、旦那に仕事がなくて、諸般の事情で生活保護も受けられなくて…本当にひどい状態になっています。こんな例もあるのです。

秋山:私も貯蓄をやってはいたのですが、弁護士はやはり浮き沈みがありますよね。うちの事務所も、一時苦しかったのです。代替わりをして私が経営者になった後、2〜3000万ぐらい貯金がなくなりました。苦しかったです。年金基金を最後の砦として確保していて本当に良かったとしみじみ思いますね。

桜井:国民年金を支払わないと、当然ながら年金基金にも入れませんよね。

小林:もちろん入れません。

桜井:そうなると、まずは国民年金を払おうということですね。

秋山:払おうというよりも、それはもう別だという考え方をした方がいいです。

小林:最初からそれは引かれるべきものとして、使えるお金の計算に入れません。できれば年金基金もそのような形でいきたいですね。

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